温朝食のチカラ

温朝食で冷え改善

現代人の体温はマイナス1℃?!

多くの現代人が悩む"冷え"。その一因と考えられているのが低体温です。この50年程度で、日本人の体温は、子どもも含め、なんと平均で約1℃も下がったことがわかっています。体温が低くなった理由としては主に、電車や車を使っての移動など生活が豊かになったことで筋肉を使う機会が少なくなり、筋肉量が減ったためではないかと考えられます。
特に、大人より体温が高いはずの子どもの低体温化は問題です。遊びといえば室内でゲームということの多い現代っ子の運動不足は、体温低下に大いに影響しているのではないでしょうか。

体温が最も低いのが朝

低体温化傾向にある現代人ですが、そもそも1日の中で、人の体温が最も低くなる時間帯をご存知でしょうか?それは、実は朝4時から8時の時間帯だといわれています。人の体温は夜眠っている間に約0.3℃も下がり、そのまま朝を迎えるのです。
1日の内で最も体温が低い朝は、温かい食べ物・飲み物を摂ることで身体を温めて、朝の冷えを積極的に解消することが大切です。

温かいスープで足先温度が最大2℃アップ!

10代後半~20代の健康な女性を対象にした実験で、65℃の温かいスープを摂取した後には、足先の温度が最大で2℃以上も上昇するという結果が出ています。温かい食べ物・飲み物を摂ると温まる感じがするものですが、冷えやすい足先の温度までもが実際に上がっていることが明らかになりました。「足先の平均温度は25℃前後といわれています。温かいスープの摂取で、足先が最大で2℃上昇するのであれば、毎日習慣的に温かいものを摂取することで、冷え改善の可能性も考えられます」と内科医の石原新菜先生は語っています。
特にスープにはとろみ(粘度)があって冷めにくいため、温かいままに飲み続けることができるという点も、身体を温めることに効果的に作用しているといえそうです。
※グラフにおいて、 37℃のスープを飲んだ時にも足先の温度が上昇したのは、スープの味覚刺激や栄養素の消化作用等に伴って起こる食事誘発性体熱産生効果が作用したと考えられます。

身体を芯から温めるのはどっち? スープ VS コーヒー検証結果

身体を温めるのに最適な温かい飲み物は何かを、スープ、コーヒー、白湯で検証しました。試験は、20〜30代の女性3名に、3種の温かい飲み物(スープ(コーンクリーム)、コーヒー、白湯)を摂取してもらい、摂取120分後までの体温を、サーモグラフィで測定。その結果、スープ(コーンクリーム)が最も身体を温める効果があることが分かりました。

一番身体を温めるのは、スープ!上半身のみならず、末梢の手まで温める効果が120分持続!

今回、3名の女性にスープを摂取してもらったところ、摂取直後より体温が上昇し、特に末梢の手においては、最大で約2℃上昇。
その後も上昇した体温が120分持続しました。対してコーヒーは、摂取直後は体温上昇がみられたものの、特に末梢の手は20分後以降は低下傾向に。さらに100分後には摂取前よりも体温が下回る結果となりました。また白湯においては、末梢の手については、10分後から体温が低下し、45分後には摂取前よりもさらに低い体温となりました。
これらのことから、摂取直後から体温が上昇し、継続的に身体を温めるのは、スープであることがわかりました。

【サーモグラフィによる検証・上半身】
【サーモグラフィによる検証・手の甲】
【温度量変化の検証・腹部、手の甲】

<試験概要>
被験者:20〜30代女性3名
試料:(1)コーンクリームスープ(温)120ml
   (2)コーヒー(温)120ml
   (3)白湯 120ml
※(1)・ (2)は、市販のインスタント粉末を使用
試験方法:試料摂取前、摂取〜120分後までの上半身、両手をサーモグラフィで撮影。試験は2日間で実施。試料は4分かけて摂食。
試験期間:2017年11月24日、25日
実験監修:今津嘉宏先生(芝大門 いまづクリニック院長・医師)

試験監修・今津先生のコメント

とろみのあるスープで、お腹の中から身体が温まり続ける効果を確認

今回の試験結果から、コーンクリームスープが、白湯やコーヒーよりも身体を温め、且つその効果が持続することが分かりました。理由としては、スープに含まれる「とろみ」が大きく関係しているといえます。とろみがあると、飲食物が胃の中に停滞する時間が長くなるのです。
本試験では、スープ摂取後、腹部の体温が平均で最大約1℃上昇し、手の甲においては平均で最大約2℃上昇しました。
体温が1℃上昇すると、免疫力が約5倍高まるといわれており、とろみのあるスープ摂取が、免疫力アップにもつながるといえます。

1日のうち体温が最も下がる朝に大切なのは、朝食に温かいものを取り入れて身体を温めることです。それが冷えを解消し、免疫力を上げることにつながります。さらに、とろみのあるスープは摂取120分後も身体を温める効果が持続します。このことから、冷えや免疫力アップに貢献するだけでなく、摂取後も午前中の学校の勉強や会社の仕事がはかどるよう、身体に「エンジン」をかけ続けることができるといえるでしょう。

今津 嘉宏 先生

芝大門 いまづクリニック 院長

藤田保健衛生大学医学部卒業。慶應義塾大学病院で外科医として働きながら、漢方医学を学ぶ。済生会中央病院外科副医長、慶應義塾大学医学部漢方医学センター助教、北里大学薬学部非常勤講師、慶應義塾大学薬学部非常勤講師などを歴任し、東京都港区に芝大門いまづクリニックを開院。日本外科学会認定医・専門医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本がん治療認定機構認定医・暫定指導医、日本東洋医学会専門医。
主な著書:『子どもの心と体を守る「冷え取り」養生』(青春出版社)、『病気が逃げ出す上体温のすすめ』(ワニブックスPLUS新書)他多数