もっと教えて、先生!

「朝食で体を温めると、どんな良いことがあるの?」そんな疑問に専門家の先生が答えます。

冷えている子どもは
病気になりやすい

石原 新菜 先生
イシハラクリニック副院長

帝京大学医学部卒業。学生の頃から、自然医学の大家で医学博士の父・石原結實氏と海外の病院等の視察を行い、自然医学の基礎を養う。現在、イシハラクリニックにて漢方薬処方を中心とする診療にあたる。二児の母。

広がる“冷えの低年齢化”

 冷えは女性特有の悩みと考えられがちですが、男性や子どもにも増えており、いまや日本人全体の問題といえるでしょう。“冷え”は万病の元。特に子どもに多い、発熱、嘔吐、下痢、イライラ、さらに近年急増しているアレルギーも、“冷え”が原因であることが多いのです。
 冷えをもたらす大きな要因として、低体温があげられます。特に子どもの場合、一昔前は平熱は約37℃でしたが、平熱が35℃台という現代っ子も増えています。体温が1℃下がると、免疫力は約30%、基礎代謝は約12%も低下するといわれています。
 お子さんが発熱し、体温が上がれば心配するのが親の常ですが、逆に体温が低いことについてはあまり気にしないご両親が多いように見受けられます。健康維持のためには、わが子が低体温になっていないかどうか、関心を持って欲しいものです。

子どもの寝汗、
実は“冷え”のサイン

 子どもが冷えていないか、チェックするポイントは大きく3つあります。1つ目は子どもの「寝汗」。寒い時や寝ている時の汗は、身体を冷やす余分な水を捨てて身体を温めようとする反応なので、冷えている可能性があります。 2つ目は「お母さんが冷えに悩んでいるか」。冷えは体質に依るところが大きく、お母さんの冷え体質は子どもにも受け継がれている可能性があります。3つめは「料理が薄味」であること。健康のために減塩が推奨されることは多いのですが、塩は身体を温めます。冷え症の子供が塩分を控えると、さらに冷えを招く恐れがあるので注意しましょう。

温かい朝食で、足先までポカポカに

 冷たい飲食物は、体温が比較的高い欧米人なら毎日摂取しても問題ないですが、低体温化して、冷え傾向がある日本人が摂り続けると、様々な不調につながる恐れがあります。胃腸が冷えて働きが悪くなり、消化吸収に影響が生じたり、胃もたれや胃痛、また胃に腐敗物が溜まることでゲップや、おならなども起こりやすくなるのです。まだ身体の弱い子どもとなると、なおさら心配です。一方、温かい飲食物は身体を温めてくれるので、全身の血管が緩み内臓の働きが活性化されます。実験では、通常25℃程度しかない足先の体温が、温かいスープを摂った後で最大2℃も上昇したという結果が出ています。体温が最も低くなる朝に、温かい食事を摂る習慣をつければ、大人も子どもも、冷えの緩和が期待できます。